SECS HSMS 入門
SECS入門
Factory automation standard CIM system
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これまでに収集したSEMIのSECSに関連する情報を包括的簡潔に参考として公開します。従いまして本サイトが公開する情報は記載ミスや誤解などが含まれる可能性が有ります。
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SECSとはSEMIが提唱するCIMの通信ソフトウエア規格で
半導体製造装置等のプロセス設備とFA自動化のホストシステム間の通信を定義し標準化しています。
プロセス設備メーカーはその装置をデバイスメーカーの工場に設置する場合 予めSECSに準拠していれば設備メーカーもデバイスメーカー側もSECSに沿ったFAシステムに簡単に導入出来る仕組みです。
*:CIM(Computer Integrated Manufacturing)生産に関係する全ての情報を ITを用いて統括的に運用することの総称
SECSとは?
SEMIが定義する標準仕様の範囲は半導体設備から太陽光パネル製造ライン、液晶パネル製造ラインなど様々な自動化ラインにおける設備に渡り広域です。
それは安全に関するものから材料等についても言及しています。
本サイトはその中でソフトウエアに関する規約のSECSについて説明します。
SECSはSEMI Equipment Communications Standardで読みは”セクス”とされていますが一般には、
エス、イー、 シー、 エスとアルファベット読みしています。
SECSにはレベルが有りSECS-Iではハードウエアと通信ハンドリングを規定していています。
30年ほど前の三菱電機半導体工場ではSECS-Iに準拠したM-SECと言う独特のプロトコルも有りました。
SECS-IIで通信文のフォーマット(プロトコルと言うべかも)を規定しています。
メッセージは先頭にレングスバイトがあり続いてヘッダー部とボディ部とチェッキサム2バイトの構造です。(レングス1バイト+ヘッダー10バイト+データnバイト+チェックサム2バイト)
つまりSECS-Iで通信方法を規定してSECS-IIで通信内容を定義しています。
SECS-Iは1980年台のハードウエアでその実態はRS232-Cと古くボーレートも基本9600bpsで19200bpsはオプション扱いです。1990年台に入りイーサネットが普及してきた事をからイーサネットベースの通信手段としてTCP/IPを用いたHSMS High Speed Message Service が規格されました。SECS-Iとはハンドリングが異なり更に大量のデータ通信が出来るように拡張も行われています。
従って基本的にSECS-IとHSMSでは通信手段の定義でも電文のヘッダーが異なるため互換が有りません。
(HSMSは先頭のレングスバイトが4バイトになりチェックサムバイトも不要です。)
SECS-IIは通信電文のフォーマットでStream/Functionという独特の書式がありこの形式はSECS-IとHSMSで共有なのでヘッダー部分を改造することでSECS-IからHSMSへの移行が可能です。
しかしSECS-IIレベルで互換性があるシステムでも通信の確立やプロセスに必要なメッセージ内容、リモートコントロールに必要な手続きは装置ごとに独特で更にホストシステムによっても装置に対する要求が異なるため装置メーカーと工場側のシステムはその都度 異なるシステムの整合を行う必要がありコストも時間も掛かります。
GEMでは概ね基本的な部分のフォーマットや手順を標準化し極力フォーマットを標準化しました。
これにより同一種類の設備はメーカーや機種が異なっても同一の電文が使える仕組みです。
ただし機種定義のない設備や定義機種でも特殊な機能を持った設備は異なる部分について別途ホストシステムと仕様のすり合わせが必要になります。GEMではこの整合性の記述を定義するフォーマットも準備されています。さらにGEM300が2000年頃に規格され これは300mmウエハーを扱う設備専用のフォーマットで基本的は完全準拠が求められます。